平成15年度 PTA指導者地区研修会

■盲・聾・養護学校
6月7日(土)
於 ルヴェールたちばな
参加者 107名

1. 講演会

「障害とともに社会の中で生きる」
講師: 静岡ピアサポートセンター ピアカウンセラー 久保田道子 

 今日は、四つのお話をします。最初は私の生い立ち、障害をもって活躍している人たちのこと、三番目に社会でのサポートの紹介、最後に支援者・学校関係者・保護者の皆様に望みたいことです。
 私は結婚と同時に静岡に来ました。そして突然原因不明のベーチェットという病気になりました。障害者は周りにだれもいませんでしたから、私は障害者としても孤独でした。十年ほど自己流の自立生活をしていました。ある日、友人から「鍼の資格を取ったらどうですか?」と勧められ、県立浜松盲学校にお世話になり、三療の資格を取り、治療院を開業しました。盲学校三年生のときピアカウンセリングを知り、興味をもち勉強してみようと、現在の職場である静岡市曲金の静岡ピアサポートセンターの講習を受け始めました。そして現在、認定を受けピアカウンセラーとして働いています。今は、自己流ではなく、自立生活の考え方をふまえて、相談業務を担当しています。「障害者は障害者である前に人間なんだ」「障害者が社会に出て行くことで障害者にしかできないことがある」と気づきました。私は、車椅子使用の方から自立生活を教わりました。今後も、視覚障害者だけでなくすべての障害者の方々の自立生活支援のお手伝いをさせていただけたらと思っています
 障害とともに社会の中で活躍している人達の様子ですが、うちのセンターでは障害者が約半数働いています。障害者理解の活動や、みなさん支援費を利用して自分に合った生活を実現しています。自分の生活を自分で管理している障害者が、仕事をもって、他の人へのサポートを提供しています。中には、知的障害の方で、グループホームで活動している人もいます。

盲・聾・養護学校 講演会

 次に、社会でのサポートの紹介です。支援を受けるということは恩を受けるということではないと思います。どういう制度があるか、支援内容を知った上で、どういうサポートが利用できるか、それを利用して生活してください。支援の内容については、例えば支援費についても個人差があり、障害別・等級別・環境別、本当に一人一人違うのです。個別のニーズへの配慮が非常に大切です。支援センターも含め、色々な相談窓口をぜひ利用ください。もちろん家族の方も相談できます。
 ここでもう一度障害について考えていただきたいのです。WHOでは、(1)機能、(2)能力、(3)参加、これらに問題がある場合にそれを傷害とするといわれています。社会生活の上で切実なのは、Bだと思います。社会参加をするとき困難なことがあれば、支援が必要です。例えば、視覚障害のため、情報障害を何らかの方法で支援する。車椅子使用のため移動についてヘルパーを利用するなどです。また、偏見や差別を受けることなく社会参加したいのです。障害者の方、関係者の方から必要なサポート希望を聴き、社会に提案することも私たちの仕事であり大事な部分です。これからの高齢者社会にむけていい社会を障害者が作ることができると言われています。障害者が町に出ることが町を変える。変わると、すべての人に温かい社会になるのではないですか?

盲・聾・養護学校研究発表会

 最後に支援者・学校関係者・保護者の皆様に望みたいことをお話します。バリヤフリーからもう一歩踏み込んだホスピタリティ向上の提案です。相手の人間性を尊重する心です。私が買い物に行くとお店の人は時々介助者に説明します。人として接してほしい、どうせこの子は分からないからこうしておけばいいやというのはやめて欲しいのです。非常に難しく敷居の高い話ですが、これが進んでいけば差別や偏見が無くなっていくと思います。いきなりは無理ですから、一人一人の心に置いて、当たり前のことですが、温かい対応、サポートをしてほしいのです。また家族の方は、親だからこの子の面倒を見なければとか、親だから全部自分が責任を持たなければとか、自分自身の人間性に蓋をするのはやめましょう。頑張るばかりでは大変です。皆で支えていきましょう。安心して情報収集してよりよい生活を目指してください。ありがとうございました。 

 

 

2.研究発表「本校のPTA活動について」
 発表一: 沼津養護学校 PTA会長 八幡金一

本校は昭和54年開校され今年で25年目を迎える知的障害児を対象とする養護学校です。通学区域は沼津市から伊豆半島まで広範囲です。学校は沼津市郊外に位置し、学校間交流・地域交流が盛んです。

盲・聾・養護学校研究発表会


 本校のPTA活動は、専門部を5部置き各学年を代表する評議員が部長、副部長となり企画運営しています。専門部は企画部・広報部・施設部・進路対策部・地域サポート部があり、特に企画部による納涼祭は、生徒・保護者・教員だけでなく地域の人・交流校・ボランティアなどが参加して盛大に行われています。

 支援費制度が始まり、保護者や地域による支援活動が活発になるなど学校や社会の変化を踏まえ進路指導部、地域サポート部を中心に今後具体的な方策を計画する予定です。

 

 発表二: 静岡北養護学校 PTA会長 鈴木茂樹

 本校は昭和49年に開校し、平成13年には清水分校を開設し、全校生徒数356名を数えます。本校も
PTA活動が活発ですが、子供たちの余暇活動の支援と会員の新しい福祉制度への対応に絞って話をさせていただきます。
 余暇活動の支援については、北養ふれあい夏祭りとサマースクール(小学部・中学部)と部活動未加入者の余暇活動支援(高等部)などを行い、学校との協力体制のもと充実した支援ができました。
 福祉体制への対応として、支援制度の学習会やグループホームについての学習会を開き、会員の新しい福祉制度への理解も進みました。
 今後は、学外組織との連携体制作りや全体から地域(居住地)への活動拠点の分散化定着化に向けての組織作りを課題に取り組んでいきます。

 発表三: 西部養護学校 PTA会長 大石辰夫

 西部養護学校では、保健委員会・福祉委員会・進路委員会・広報委員会・地区会・秋祭り実行委員会の専門部会を顧問、会長以下30名で活動しています。
 特色ある活動としては、父親参加を呼びかけるということで「西養ファーザーズ(仮称)」の結成により文化祭のステージで20名の父親たちによる合唱団を実施しました。また夏祭りにおいて保護者(父親募集)による模擬店を開き大盛況でした。さらにお母さん達により花壇作りや読み聞かせなど支援ボランティア活動も盛んに行われています。
 平成14年度は大変楽しく活動ができました。今後も父親たちの参加を増やし交流を深めていきたいと思っています。

 



 
このホームページ内の画像及び文章の著作権は、静岡県公立高等学校PTA連絡協議会に帰属します。